●渋谷44

倒れている宏、ゆっくりと立ち上がる。両目が赤く腫れている。

頭を左右に振って、目を覚ます。
 突進してくる、組長。

宏、右手で素早く拳銃を抜いて、組長に突きつける。
一瞬、ひるんで立ち止まる、組長。

宏、ニヤッと笑う。勝ち誇った顔をしている。
宏と組長は、じっと睨みつけている。
    ○    ○

乱闘している、警察官とヤクザたち。
 警察官H、ヤクザHに往復ビンタをしている。

 警察官I、ヤクザIから飛び蹴りを受ける。
 警察官J、ヤクザを3段蹴りにする。
    ○    ○

宏、拳銃を持つ右手が震えている。怯えている。

組長「どうした、手が震えているぞ。人を撃ったことがないのかい?」

宏「ちち、近づくと、撃つぞ…。ああ、当たったら、痛い目にあうぞ…」

 言葉が震えている。
 組長、薄笑いしながら突進する。

 宏は、目を閉じて叫んだ。引き金を引いた。
宏「うわーっ!」

 その銃口から、「水」が放出された。水鉄砲だ。組長の目に、水が命中した。

 両手で目を押さえる、組長。とても痛がっている。激痛だ。

組長「いてーっ。ワー、何をかけたーっ?」

 組長、叫びながら路面を転げまわる。のた打ち回っている。

 宏は、右手に拳銃を持って笑っている。銃口に残っている水を、ペロリとなめる。

宏「ハハハ。これはレモン水じゃ。だから言っただろう、痛い目にあうって。ハハハ…」

 人差し指で、拳銃をクルクルと回転させる。腰ベルトに、カッコ良くしまおうとする。

決めるつもりだったが、手元が滑って、拳銃は地面に落ちてしまった。

 宏、周囲を見回しながら、慌てて拳銃を拾って腰ベルトにしまう。

 ハチ公前広場の観衆たちは、何も言わないが、しっかり見ていた。
○ ○



 



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