戦えよウルトラ・マンタロウ44

怪獣ワガママ(退職編)。
国会議事堂前の道路。

巨大化したマンタロウとガンバラナイ星人が、戦っている。マンタロウの仕事は、悪の宇宙人や怪獣から、人類の危機を救うことだ。命にかけても守る、それが使命だ。それが、ウルトランの愛だ。

ガンバラナイ星人「これをくらえ。ガンバラナイ・ビームっ!」
マンタロウが、ビーム光線を受けて倒れた。路上でのた打ち回っている。立てない。危険だ。命が危ない。

トモコが、息子マンジロウを抱いて心配している。

トモコ「あなたーっ、もう、止めてー。あたしと仕事、どっちが大切なのー。あたしのことを愛しているのなら、戦うのを止めてーっ。イヤーっ!」
トモコは、涙ながらに大声で叫んだ。

マンタロウは、四つんばいになり、お腹を押さえて倒れこんでいる。マンタロウは正気に返って、フと顔を上げた。目を、パチクリ・パチクリさせている。首をかしげている。迷っている。しばし、何かを考えこんでいる。そして、スッと立ち上がった。

ガンバラナイ星人は、コブシを握ってファイティングポーズをとっている。
マンタロウ「止ーめた。人類の存続なんか、どうでもいいや」

ガンバラナイ星人「おいおい。戦いを、放棄するつもりかよ」
マンタロウ「俺は、愛する家族のために、仕事を止める。仕事より、家族が大事だ。文句あるか。フンだ」

何事にも、やる気を失わせるのが、このビームの特徴だった。マンタロウは、戦いをやめて、空の向こうへと飛び去って行くのであった。ドバッと。

ガンバラナイ星人が、1人ぽつんと立っている。自衛隊の戦車や攻撃ヘリがやってきた。しかし、相手にならない。簡単につぶされてしまった。幸運にも、隊員たちは誰も負傷していない。

ビームを浴びて、戦う気力を失せてしまったようだ。これで、日本はガンバラナイ星人に征服されてしまった。
○ ○

茨城県、筑波山のふもと。
マンタロウは、家族3人でトモコの実家に帰った。農地が広がっている。3人は、ここで新たな生活を送ることを決めた。そして、3人は幸せに暮らすのであった。メデタシ、メデタシ。…であるわけがない。

マンタロウがニートになったために、ガンバラナイ星人が巨大な宇宙船に乗って大勢押し寄せてきた。侵略だ。日本が、世界が支配された。無気力な人類は、奴隷と化した。

元総理大臣「お願いだ、マンタロウ。戻ってきておくれー」

マンタロウ「うるさい。俺は、愛する妻と息子のために会社を辞職したんだ。時給800円で、誰が人類のために戦うか。人類の未来なんか、知るかっ」。フンだ。

退職により、モビルスーツの機能は失った。着用しても、戦うことはできない。見た目は、普通の人間になってしまった。日本を世界を、もう守ることはない。

日本を、世界を滅ぼしたのは、ガンバラナイ星人ではない。我がままな、女性だった。それは、怪獣ワガママの病原菌に支配されていたのだった。

ガンバラナイ星人は、おとなしく隠居生活を送るのであれば、特別にマンタロウとその家族には、危害を加えないと約束した。奴隷にもしなかった。

やる気がないから、ニートだから、家の中でテレビゲームでもしながら、ゴロゴロして毎日を過ごすのであった。優雅だね。いい身分だね。


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